袢纏で祭りらしく

袢纏はどうしよう。」開口一番、その言葉が出てしまいました。わたしもそれを気にしていたのです。それは近隣の人々の寄り合いでの席です。長らく途絶えていたお祭りを、復活させようというのは結構なのですが、何しろ戦前から途絶えていた祭りなのです。

簡単に行くわけがありません。祭りの実態を知っている人がほとんどいないのですから。数人、子供時代に祭りを体験した老人がいるだけです。実際は新たに作り上げるべき部分がほとんどです。

そこで形だけでも祭りらしくしようということで、祭り袢纏が必要になったのです。ではありますが、とかく不景気な昨今。余分な予算などあるわけがなく。個人負担部分が大きければ、祭りが成立しない恐れさえあるのでした。

袢纏に関しては当然、個人負担でお願いすることとしても、出来合いのものでは、他の祭りとの差異を強調できません。せっかく途絶えた祭りを復活させるのですから、オリジナル袢纏を作りたいという気持ちは誰しも持っていました。

何とか地元の染物工場と交渉して、割安で発注することに成功しましたが、袢纏を何枚買ってもらえるか不安です。こちらでも少子化は進み、子供の数自体が減っているのですから。せめて大人だけでも地域の全員が参加する祭りにしたいものです。